漂白剤

漂白剤の成分と特徴のまとめ

 
Tanaka Ayako
投稿者 Tanaka Ayako. 更新された: 16 1月 2017
漂白剤の成分と特徴のまとめ

漂白剤とは、お風呂場や床などの消毒のために化学的に合成された液体のことです。皆さんご存知の通り、衣類等の漂白にもよく使われますよね。でも、意外に知られていないのは、この漂白剤に使われる成分は私達の体の中にも存在するものであることです。ここでは皆さんに、漂白剤の成分、特性、万が一目などのデリケートな部分についてしまった場合の対処方法など、様々な情報についてお伝えします。

目次

  1. 漂白剤の化学成分
  2. 漂白剤の呼び方
  3. 漂白剤の特性
  4. 漂白剤の成り立ち
  5. 漂白剤を扱う際の注意点
  6. 漂白剤の中毒を起こさないために

漂白剤の化学成分

漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムという化学物質からできており、化学式はNaClO。酸化数+1の塩素を含む強い酸化剤で、水溶液はアルカリ性を示します。この次亜塩素酸ナトリウム水溶液は時間と共に自然分解し酸素を放って塩化ナトリウム水溶液に変化していきます。

2NaOH + Cl2 → NaCl + NaClO + H2O

また次亜塩素酸ナトリウムを塩酸などの酸性物質と化合すると塩素ガスが発生するため、いかなる酸にも近づけないでおく必要があります。

漂白剤の呼び方

日本では漂白剤という呼び名が一般的ですが、海外では漂白水や、ハベルの水といった呼び方もされています。

漂白剤の特性

漂白剤は、その特性が広く一般に知られ、掃除と漂白のためによく使われる製品です。衣類のシミや汚れを白くしてくれますし、殺菌作用もあるので食器や調理器具の洗浄などにも使われていますね。

漂白剤の成り立ち

漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)は、1787年に布地の漂白のためにフランス人ベルトレーによって開発されました。その後19世紀末にルイス・パストゥ-ルによって、この物質の比類ない殺菌効果そして病原菌やバクテリアへの予防力が証明されました。

漂白剤を扱う際の注意点

漂白剤は、腐食をもたらす製品なので、人の健康に害が及ぶことのないよう、扱いには特に注意しなければなりません。まずは子供の手の届かないところに保存すること、そして、使用の際にはゴム手袋をつけて、細心の注意を払って扱うことが必要です。漂白剤の腐食作用は強く、腐食防止を施してある金属や鋼材をも、時間が経つうちに腐食させる作用があります。また、衣類の漂白に頻繁に使用すると衣類を傷める恐れがあるうえ、色も灰色がかってくる可能性があります。

漂白剤はナイロン、絹、羊毛素材のものの洗濯には適しません。というのはそれらの素材を痛めてしまうからです。ですから、各素材に適した成分が調合されている、それほど強くない漂白製品を使うことをお勧めします。もし綿素材の洋服を漂白したい場合は、漂白剤を使ってもよいですが、理想的な白色にしたいなら、漂白剤を使ったあとでその化学効果を中和させる必要があります。そのためには、水とお酢をまぜたもの(1リットルの水に対し200ミリリットルのお酢の分量)に衣類を浸します。そして水と中性石鹸をまぜたもの(1リットルの水に対し3~5グラムの粉石鹸)で洗います。こうすることで、漂白剤の腐食力が無くなり、漂白剤の成分は塩と水に分解されていきます。

また、漂白剤は排水溝に流しても、その腐食力、殺菌力が無くなるまで排水溝の掃除の役目を果たしながら流れていきます。ですから環境には悪影響はないものとされています。

漂白剤の中毒を起こさないために

漂白剤による中毒を避ける、つまり漂白剤の効力を消す方法はただひとつ、冷たい水を使うことです。もしも誤って漂白剤を飲んでしまったら、無理やり吐こうとせずに、胃の中を中和させるために、大量の水、牛乳、アイス、また制酸剤を飲み、できるだけ早く医師に診てもらい適切な処置を受けてください。また、漂白剤を手足など皮膚にかけてしまったり、目の中に入れてしまったりした場合には、すぐに十分な水で15分以上かけて洗い流し、念のため医師に診てもらいましょう。

また、複数の漂白剤を混ぜて使ってしまうと、塩素成分が遊離し、呼吸困難を引き起こす可能性があるため、注意する必要があります。

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