簡単にできる換気扇の掃除方法

汚れを簡単に落とすためには、まずはその汚れの性質について理解する必要があります。換気扇の汚れは主に油汚れで、油分とホコリが混ざった状態のものです。性質的には中性ではなく酸性です。したがって、中性洗剤でいくら落とそうとしても落ちないのです。酸性ですから、長い間そのまま放置しておくと、レンジフードや換気扇の部品が劣化する恐れがありますし、酸化した油の臭いが漂うようになってしまいます。

出典：kireinaseikatu.net

頑固な油汚れの本質を知った上で、次にその汚れを落とすための対策を考えましょう。油汚れは酸性でした。酸性汚れを落とすためにはアルカリ性で中和してあげると、とてもよく落ちます。ですので、洗剤は中性洗剤ではなくアルカリ性のタイプを使用するようにしましょう。その代表的なアイテムとしてオススメなのが、重曹です。重曹は弱アルカリ性で、油汚れを落とすにはぴったりです。しかも、100均で簡単に手に入り、コスパも最高です。洗い方の手順としては、まず大きなバケツを用意し、そこに重曹液を入れます。そしてその中に換気扇のパーツを入れて浸け置きします。浸け置いているうちに、酸性汚れが中和されて浮いてきます。後はこの汚れをキレイに拭き取るだけです。たったこれだけの方法で、今まで苦労していた頑固な油汚れがキレイに落ちます。

一般的な換気扇の油汚れであれば、ステップ2のやり方で大体落とせますが、中にはかなり頑固な油汚れの場合もあります。そんな時には、重曹の性質をパワーアップさせてあげて、より洗浄力を強くさせます。やり方は簡単です。お湯に重曹を溶かしてください。それだけで弱アルカリ性から強アルカリ性に変化します。ここまですれば、ほぼ全ての頑固な油汚れを落とすことができます。しかし、一つだけ大切な注意点があります。それは、作業中の手袋と保護眼鏡の着用です。特に保護眼鏡は必須です。これはステップ2の作業中にも言えることなのですが、強アルカリ性の場合は皮膚や目への影響が甚大であるため、お湯に重曹を溶かして作業する時は必ず着用して下さい。万が一、跳ねた水が眼に入ったりしたら失明の危険性があります。

非常に大切なことですので、あえてステップ4としてお伝えします。レンジフードの掃除を簡単に済ませようとして、アルカリ性洗剤をスプレーするようなことは絶対にしないようにして下さい。確かにスプレーで上に向かってシュシュっと吹き付けて拭き取れば、レンジフードの掃除は簡単そうです。しかし、噴霧するということは、洗剤が広い範囲に拡散し、しかも重力により上から顔に向かって跳ね返ってきてしまうわけですから、お肌はもちろん、眼に入ってしまう可能性があります。ですから、安易にスプレーを利用することだけはやめましょう。浸け置きできないレンジフードの場合は、重曹に浸してよく絞った雑巾で拭き取るようにして下さい。浸け置きよりも効果は落ちますが、中性洗剤で落とそうとするよりもはるかに効率的に汚れが落ちます。

手荒れ等が気になって、どうしても重曹が苦手という場合は、小麦粉を使って落としてみましょう。汚れている面に小麦粉をまぶし、粉が油分を吸収するのを待ってから、軽く拭き取ると、垢擦りの様に汚れがボロボロ落ちてきます。これだと重曹よりも安全に作業ができますし、汚れがボロボロ簡単に落ちますので意外と楽しいです。落ちた粉が散らばって掃除が大変にならないよう、新聞紙を敷いてやりましょう。

これまで、換気扇の油汚れを簡単に落とす方法について見てきました。重曹を使った浸け置き洗いが一番簡単な方法でした。しかし、重曹を扱う際には気を付けなければいけないことも多く、そういった心配のない小麦粉を使った方法もご紹介してきました。いずれにしても、汚れを溜め込まないことがベストです。安全に気をつけて、是非一度試してみて下さい。

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